性感染症内科とは

性感染症(性病)とは、主に性行為を介して人から人へうつるとされる感染症を総称した総称になります。

不特定のパートナーとの性交渉や性行動の多様化などによって、最近は若い世代を中心に一般的に広がってきています。
また発見時の状態というのが、性器に何らかの症状が出ることで気づくだけでなく、風邪をひいた時のような喉の痛みなどを訴えたことで、性感染症に発症していたことが判明するなど、局所だけの異常のみが性感染症の症状とは限らず、発症の仕方も性感染症の種類によってそれぞれ異なります。

また感染しても自覚症状が現れない性感染症も少なくありません。
つまり症状がみられないから感染していないとは限らないので、症状があるときだけでなく、性感染症が疑われる行為をして感染が心配という方も、潜伏期間が過ぎた後に検査を受けられるようにしてください。

またパートナーがいる方については、お二人で受診し、それぞれ検査を行うようにしてください。
ちなみにご自身の性感染症が治癒しても、パートナーが感染した状態で性行為に及んだとなれば、再び発症することもあります。

なお性感染症の検査、治療については保険診療にて承ります。
ただ匿名希望での受診であるとか、これといった症状はないが検査を受けたい、大抵の性感染症をチェックできる検査をしたいと希望される方につきましては、自由診療(患者さまの全額自己負担)での対応となります。
お気軽にお問い合わせください。

以下の症状がある方は、性感染症内科をご受診ください

  • 尿道に痛みやかゆみがある
  • 排尿時に尿道が痛む、血尿が出ている
  • 尿道に違和感がみられる
  • 尿道から膿が出ている
  • おりものが増えたり、不正出血がみられたりしている
  • おりものが泡状になっている、悪臭が強い
  • 性器や睾丸が腫れている
  • 太ももの付け根が腫れている
  • 亀頭や外陰部が腫れている
  • 性器に水疱が発生し、これが潰れて激痛に見舞われている
  • 性交痛がある
  • 睾丸が痛む
  • 喉に痛みやかゆみがある
  • 口内炎に似た症状がある
  • 喉に腫れ、膿、ブツブツや水疱がみられる
  • 皮膚にかゆみ、赤い発疹やブツブツがある
  • 性器(陰茎や陰唇)に水疱や水ぶくれができている
  • 性器に水いぼ、鶏冠(とさか)に似たいぼがある
  • ブツブツが肛門や性器周辺にある
  • 発熱、頭痛、倦怠感がある
  • 黄疸
  • 腹痛、血便がある
など

主な性感染症

クラミジア

クラミジアとは

発症時の症状としては、排尿時の違和感、尿道にかゆみを感じる、尿道からよくわからない透明な液体が出ているということがあります。
また女性では、おりものが増えた、月経痛のような痛みが出るということがあります。
ちなみに男性の感染者の約半数、女性では感染者の8割程度の方が無症状ということがあります。

クラミジアは、性感染症の中では最も患者数が多いとされる病気で、クラミジア・トラコマティスと一般的に呼ばれることが多いです。
主に性行為によって、女性であれば子宮頚管、男性であれば尿道で感染するようになりますが、オーラルセックス等で咽頭粘膜に感染すると、咽頭炎や扁桃腺炎を発症することもあります。

ちなみに男性は、クラミジアをきっかけに尿道炎や精巣上体炎等を併発することもあるのですが、悪化させると不妊症の原因となることもあります。
一方の女性は、クラミジアの感染が引き金となって、子宮頸管炎、子宮内膜炎、卵管炎、骨盤腹膜炎、肝周囲炎などを発症することもあり、さらに悪化することがあれば不妊症のリスクも高くなります。

さらに、淋菌、マイコプラズマ、ウレアプラズマが同時に感染(重複感染)することも少なくないです。

感染経路
性的接触(セックス、オーラルセックス、キス 等)
※キスは咽頭に感染することもあります。また非常にまれなケースですが、不衛生な浴場やトイレ等で感染する可能性があります。
潜伏期間
3日~3週間
原因と考えられる行為(性交渉 等)をしてから1週間程度の間隔を空けてから検査を受けられるようにしてください。
検査方法
男性:尿検査
女性:膣分泌物を綿棒で拭う膣内検査
咽頭検査:生理食塩水でうがいを行う検査(男女とも)
治療
抗菌薬の服用

淋病

淋病とは

主に性交によって淋菌に感染することで発症する性感染症になります。
女性が感染する場合は、無症状性の淋菌感染症が大半で気づきにくいですが、男性は尿道の違和感やかゆみなどが現れます(男性でも症状が出ないこともあります)。
よくみられる症状は、排尿時の激痛や強い尿道の痛み、膿が尿道から出たり、副睾丸が腫れたりすることもあります。
女性では、おりものが増える、月経痛のような痛みが出るといったこともあります。
またオーラルセックスによって咽頭の粘膜に感染することがあれば、咽頭炎や扁桃腺炎が起きることもあります。

このほかにも、淋菌に感染した男性は、尿道炎や精巣上体炎等の発症リスクもあり、さらに悪化させるようなことがあれば、無精子症など不妊症の原因となることもあります。
また女性の場合、子宮頸管炎、子宮内膜炎、卵管炎、腹膜炎等を発症させることもあり、さらに悪化させることがあれば不妊症のリスクも高くなります。
上記以外にも可能性としては低いですが、淋菌の菌血症から感染が全身に広がれば、播種性淋菌感染症を引き起こすこともあります。

感染経路
性的接触(セックス、オーラルセックス、キス 等)
※キスの場合は、咽頭に感染する可能性があります。なおケースとしては極めてまれですが、不衛生な浴場やトイレ等から感染することもあります。
潜伏期間
3日~3週間
検査をする場合、感染原因と思われる行為から1週間以上が経過してから行うようにしてください
検査方法
男性:尿検査
女性:膣分泌物を綿棒で拭って採取する膣内検査
咽頭検査:生理食塩水を用いてのうがいをしての検査(男女とも)
治療
抗菌薬の服用
咽頭感染が確認され、抗菌薬の服用だけでは改善が見られない場合は、点滴療法も行う

マイコプラズマ・ウレアプラズマ

マイコプラズマ・ウレアプラズマとは

クラミジアや淋病と同様、主に性行為によって感染する性感染症になります。
尿道などに炎症がみられるようになるのですが、これまでは、クラミジアや淋病以外の細菌による感染というのは、非クラミジア非淋菌性尿道炎と呼ばれていました。
ただその中では、マイコプラズマやウレアプラズマの細菌(具体的には、マイコプラズマ・ホミニス、マイコプラズマ・ジェニタリウム、ウレアプラズマ・パルバム、ウレアプラズマ・ウレアリチカム)が原因菌による感染が多いといわれています。

主な症状としては、排尿時に違和感、尿道に痛みやかゆみ、尿道より透明な液体が出ているということがあります。
女性であれば、おりものが増える、月経痛のような腹痛がみられることもありますが、男女ともにクラミジアのように自覚症状が出にくいこともよく見受けられます。
このほか、淋病やクラミジアと同様にオーラルセックスによって咽頭の粘膜に感染し、咽頭炎や扁桃腺炎を引き起こすこともあります。

感染経路
性的接触(セックス、オーラルセックス、キス 等)
※キスに関しては、咽頭で感染するリスクがあります。またほとんどまれとされていますが、不衛生な浴場やトイレ等から感染する可能性も考えられています。
潜伏期間
発症から感染に至るまでは1~4週間程度
検査方法
男性:尿検査
女性:膣内検査(綿棒で膣分泌物を拭って採取)
咽頭検査:生理食塩水によるうがい検査(男女とも)
治療
抗菌薬の服用による薬物療法

膣トリコモナス

膣トリコモナスとは

肉眼では確認が困難とされるトリコモナス原虫(微生物)に感染することで、何らかの症状がみられている状態にあるのが膣トリコモナスです。

男性が感染することもあります。ただその場合は自覚症状が出にくいものの、前立腺等で炎症が起きていることが多いです。
女性の場合は、おりものが増えたり、悪臭がみられたりするほか、排尿時や性交時に痛み、性器にかゆみなどが現れることもありますが、痛みや違和感などの症状が出ないケースもあります。

いずれにしても男性よりも女性の方が症状は強く出やすいということがあります。
またトリコモナス原虫は乾燥に弱いものの、水中であれば長時間感染力を維持できるという特徴もあります。

感染経路
性的接触(セックス、オーラルセックス 等)
※可能性としては低いですが、衛生環境が十分でない浴場やトイレなどで感染するリスクもあります。
潜伏期間
10日~3週間程度
検査方法
男性:尿検査
女性:膣内検査(膣分泌物を綿棒で拭って採取)
治療
抗菌薬を服用する薬物療法になります。
女性の場合は、膣錠が処方されるケースもあります。

カンジタ

カンジダとは

真菌(カビ)の一種でもあるカンジダは、膣内など体内に存在する常在菌でもあります。
この場合、何らかの原因(免疫力の低下、過労 等)による(カンジダの)異常増殖をはじめ、度々の性的接触によって陰部に摩擦が起きた、陰部が不衛生な状態にあるといった際に発症しやすくなります。

よくみられる症状ですが、男性は感染しても症状が出にくいとされています。
女性の場合は、陰部のかゆみがみられたり、酒かすのようなおりものが出ていたり、膣のヒリヒリ感、排尿時や性交時の痛みなどがみられるようになります。

感染経路
自然発症が大半ですが、性交渉によってパートナーに感染させてしまうこともあります。
潜伏期間
自然に発症することが大半なため、自覚症状がなければ、検査はおすすめしません。
検査方法
男性:尿検査
女性:膣内検査(膣分泌物を綿棒で拭って採取)
治療
主に軟膏を使用します。
女性の場合は、軟膏と膣錠が用いられます。

単純ヘルペス

単純ヘルペスとは

単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)もしくは、単純ヘルペスウイルス2型(HSV-2)に陰部が感染することで発症している状態をいいます(HSVは1度感染すると体外に排出されることはありません)。
そもそもヘルペスは、唇周辺に水ぶくれが発生するとされる口唇ヘルペス(1型)と性器周辺に水ぶくれができる性器ヘルペス(2型)に分かれ、後者が性感染症のひとつとされていました。
ただ多くの日本人が感染するHSVはⅠ型(HSV-1、日本人の7~8割程度の方が体内に保有している)で、同ウイルスであっても性的接触などにより性器で発症するようになれば、性器ヘルペスの扱いとなります。

主な症状は、陰部で発症する、赤い発疹(ブツブツ)や水ぶくれ、ただれ(潰瘍)です。
さらに初感染時は、強い痛みや発熱などもみられます。
なお免疫力が低下するなどすればHSVは体内で活性化し、水ぶくれや潰瘍等がみられるようになりますが、症状の程度は初感染時よりも軽度で済みます。

感染経路
性的接触(セックス、オーラルセックス、キス 等)
感染による症状が出ていなかったとしてもHSV保持者との接触で感染することはあります。
また口唇ヘルペスを持つ方とのオーラルセックスによって、性器ヘルペスを感染するリスクもあります。
このほか皮膚症状が現れている患者さまとの間接的な接触によって感染する可能性も挙げられます。
潜伏期間
4日~1か月
※無症候時の場合、ヘルペスクイック検査は受けられません
検査方法
採血による抗体検査(特定のウイルスに対する抗体の有無を調べる)になります。
治療
抗ヘルペスウイルス薬の内服と軟膏による薬物療法となります。

梅毒

梅毒とは

梅毒トレポネーマと呼ばれる細菌に感染することで引き起こされる性感染症が梅毒です。
自覚症状が出にくいこともあって、検査や治療が遅れるとなれば、全身に様々な症状が現れますが、それでも放置を続けると、脳や心臓などの臓器に重篤な合併症を引き起こすようになります。

この梅毒は、病状の進行の程度によって、大きく4つの病期(第1~4期)に分かれますが、患者さまの多くは第2期までに発症に気づいて治療に臨むケースが大半なので、現在は第3期以降まで放置する患者さまは、まれとされています。

第1期(感染後約3週間)

発症の原因とされる性行為から3週間程度の期間を経て現れるのが第1期です。
この場合、感染したとされる部位にしこりが現れます。
ただ痛みなどの自覚症状はなく、これといった治療をしなくても数週間~1か月程度で消えるようになります。
ただ原因菌は体外に排出されることはないので、この状態でも性行為などすれば他人にうつす可能性はあります。

第2期(感染後数ヵ月が経過)

病原菌(梅毒トレポネーマ)は、血液を介して全身に行き届いた状態となります。
第2期では、手のひら、足の裏、身体全体に赤い発疹が僅かにみられることがあります。
その見た目がバラの花のように見えるので「バラ疹」と呼びます。
アレルギー症状などと見間違えることもありますが、多くの患者さまは、この時点で異常に気がつき、検査や治療に臨むようになります。
ただこの時点で何の治療をしなかったとしても次第に症状は落ち着き、再び潜伏期間となります。

晩期顕性梅毒(第3期以降、感染後3年以上が経過)

ゴム腫と呼ばれる、まるでゴムみたいなできものが、皮膚、骨、筋肉、内臓などでみられるようになります(第3期)。
さらに放置が続いて、発症から10年以上経過した状態が第4期です。
この状態まで進行すると、脳や神経、血管などが梅毒トレポネーマに侵され、命にも影響する重篤な疾患(脳梗塞、心不全、神経障害 等)を発症し、死に至ることもあります。

先にも述べましたが、現在は早期から治療を開始する患者さまが多く、また治療で用いられる抗菌薬(ペニシリン系)の効果も高いので、第3期以降まで病期が進むということはまれです。
ただいずれにしても早期発見、早期治療は欠かせません。

感染経路につきましては、セックス、オーラルセックスのほか、キス行為でも感染リスクはあるとされています。
HIVよりも感染力は強いという特徴もあるので、不特定多数の方と性行為等をしたという場合は、梅毒感染の有無を調べる検査をされるようにしてください。

また梅毒に罹患した患者さまが、HIVキャリアの方と性行為等を行った際は、その感染率は通常の30倍以上になるという報告もありますので、併せてHIVに関する検査もされることもおすすめします。

感染経路
性的接触(セックス、オーラルセックス、キス 等)
上記以外には、傷口から梅毒の病原体が侵入する、あるいは輸血によって感染するといったこともあります。
潜伏期間
3週間~2か月
※検査をされる場合、感染原因とされる行為から6週間程度期間を空けてから受けられることをおすすめします。
検査方法
血液検査
治療
検査の結果から陽性の判定を受けた患者さまには、抗菌薬による薬物療法が行われます。
なお同薬は、服用することで、発熱や体に痛み(筋肉痛、関節痛)などの症状が現れることがありますが、これらの症状は薬が効いている証でもあります。

B型肝炎

B型肝炎とは

肝臓がB型肝炎ウイルス(HBV)に感染し、肝臓が炎症している状態にあるとB型肝炎と診断されます。
この病気は、大きく急性B型肝炎と慢性B型肝炎に分けられます。
急性B型肝炎は、同ウイルスに感染している方との性行為(最も多い)、B型肝炎患者さまの血液が傷などから侵入しての感染、注射器の使い回し、輸血などが感染経路として挙げられます。

よくみられる症状は、全身の倦怠感、嘔吐・吐き気、褐色の尿、黄疸(白目や皮膚が黄色っぽくなる)、食欲不振などです。

一方の慢性B型肝炎は、元々HBVキャリアにある方が肝炎を発症している状態です。
この場合、HBVキャリアの母親から子どもへうつる母子感染のケースが多いです。
また幼児期の間の医療行為や口移し、感染者の血液が傷口に入り込むなどすることで、持続的な感染を引き起こすこともあります。
ちなみに成人になってからのHBV感染は、慢性になりにくいといわれていましたが、免疫力を低下させる免疫制御剤を使用し続ける、抗がん剤での治療中、AIDSの患者さまにつきましては、持続的な感染になることもあります。
なお慢性のB型肝炎では、自覚症状は出にくいです。

感染経路

急性B型肝炎(一過性)
性的接触(セックス、オーラルセックス、キス 等)、衛生状態が十分でない医療機器の使用、注射器の使い回し、衛生環境が十分でない場でのピアスの穴開けや入れ墨 など

慢性B型肝炎(持続感染)
大半は母子感染によるものですが、乳幼児期に行われた医療行為や口移しでの食事、傷口からHBVに感染している血液が入り込む 等のケースもあります。
※思春期以降のHBV感染であっても、免疫力が低下している状態等で感染すれば、慢性化(持続感染)することがあります。

潜伏期間
1か月~6か月
※検査をされる場合は、感染したと思われる時期から2か月程度経過してからが望ましいとされています。
検査方法
血液検査
治療
急性B型肝炎のことがほとんどのため、安静による経過観察となります。
肝機能がひどく悪化している患者さまは、入院等が必要になるので、この場合は対応可能な医療機関を紹介いたします。
紹介状につきましては、別途費用をいただきます。

C型肝炎

C型肝炎とは

C型肝炎ウイルス(HCV)に感染することで、肝臓に炎症が起きている状態にあるのがC型肝炎です。
感染経路としては、血液を介して感染することが大半で、性的接触や母子感染で感染する割合は少ないです。

自覚症状が出ることはまれですが、感染初期に発熱、全身がだるい、食欲不振などがみられることがあります。
なおHCV患者さまの7割近くの方は持続感染(慢性化)するようになります。
同疾患は、自覚症状が出ないので、放置を続けるケースも少なくないのですが、病状を進行させれば、慢性肝炎から肝硬変、さらに肝がんとなってしまい、そのような病気になってから気づくことも少なくないです。
このような状態にならないためにも、感染の疑いがあるという方は、早めに検査を受けられることをおすすめします。

感染経路
血液を通じての感染(衛生環境が不十分な状態でのピアスの穴開け・入れ墨を彫る、注射器の使い回し、HCV感染者の血液に直接触れる 等)が多いです。
母子感染や性交渉による感染(月経中など出血を伴う場合は、感染リスクは高くなります)のケースもありますが、その割合は低いです。
潜伏期間
2週間~6か月
感染検査をする場合ですが、RNA定量検査を行う場合は、感染機会から3週間以上経過してから行うのが望ましいとされています。
また抗体検査を受けられるのであれば感染後2か月以上経過した後に行うようにします。
検査方法
血液検査
治療
基本は抗ウイルス薬(DAA)の服用となります。
状況に応じて、インターフェロンによる薬物療法を行うこともあります。
加療が必要となれば、専門の医療機関を紹介いたします(紹介状の費用は別途かかります)。

A型肝炎

A型肝炎とは

A型肝炎ウイルス(HAV)に肝臓が感染し、それによって炎症が起きている状態がA型肝炎です。
同ウイルスに汚染している水を飲んだり、便中に含まれるHAVが食物等を通じて感染したり、HAV感染者の唾液などから感染することが多いです。
また東南アジアへの旅行の際に感染しやすいということもあります。
上記以外にも、肛門性交で引き起こされることもあります。

2~7週間の潜伏期間を経て発症するようになります。
主な症状は、黄疸、発熱、嘔吐・吐き気、肝臓が大きく腫れる、食欲不振などです。

多くの場合、これといった治療をしなくても自然と治癒していきます(1~2か月程度)が、強い症状が出ている場合は、入院する必要があります。

感染経路
糞便経口感染、肛門性交
潜伏期間
2~7週間
検査方法
血液検査
治療
対症療法(症状に合わせた治療)が中心です。
多くは安静にし、HAVに対する抗体が体内において、できるまで待つことになります。

HIV

HIVとは

HIVはヒト免疫不全ウイルスのことで、同ウイルスに感染した状態をHIV感染症といいます。
このウイルスは、感染後10年程度の潜伏期間を経てから発症するようになるのですが、これをAIDS(エイズ:後天性免疫不全症候群)と言います。
この状態になると免疫力は著しく低下し(免疫不全になる)、様々な感染症(日和見感染症)に罹患したり、悪性腫瘍を発生させたりするようになります。

感染経路としては、性行為(肛門性交、オーラルセックスを含む 等)、血液を介しての感染(注射器の使い回し、輸血 等)、母子感染(出産時に子に感染)があります。

HIV感染症は、2週間~3か月の潜伏期間があるとされ、初期症状の多くは2~3週間後に現れるとされ、インフルエンザのような症状がみられます(人によっては、無症状のケースもあります)。
具体的には、発熱、リンパ節が腫れる、喉の痛み(咽頭痛)、皮疹、下痢、筋肉痛などの症状がみられるようになりますが、数週間後にはこれらの症状はみられなくなって、無症候期に移行するようになります(その後、無治療が続けば5~10年後にAIDSを発症)。

なお別の性感染症に罹患している患者さまは、HIVへの感染率は3~5倍上昇するということもあります。

感染経路
性的接触(肛門性交、セックス、オーラルセックス 等)
※キスに関しては感染しないとされていますが、口内に傷がある、歯茎から出血しているとなれば、感染リスクは低いですが可能性は0とは言えない面もあります。
ほかの性感染症に罹患している場合は、感染率は上昇します。
上記以外では、血液感染、母子感染があります。
潜伏期間
2週間~3か月(多くは2~3週間の間に初期症状が出ます)
なおHIV感染症の検査をされる場合、HIVの抗体ができるとされる期間(21日:3週間)まで待って行うようにしてください。
検査方法
血液検査
治療
抗HIV薬による多剤併用療法が中心となります

尖圭コンジローマ

尖圭コンジローマとは

ヒトパピローマウイルス(HPV)の中でも低リスク型といわれる6型もしくは11型に感染することで発症するのが尖圭コンジローマです。

感染経路の多くは、性交もしくはそれに準ずる行為によるものとされ、3週間~8か月(平均は2~3か月)の潜伏期間を経て、陰部や肛門周囲にいぼ(鶏のトサカのような形)が発生するようになります。

発症部位については、男性では、亀頭、陰茎部、陰嚢、肛門周囲 等、女性では、大・小陰唇、膣、子宮頚部、肛門周辺 等で発症するようになります。

いぼにつきましては、痛みが出ることはありませんが、性交時に痛みや出血がみられたり、下着など衣服による摩擦があったりすれば痛みが現れるようになります。

感染経路
性交もしくは性交に準ずる行為のほか、皮膚もしくは粘膜の傷から感染する可能性もあります。
潜伏期間
3週間~8か月(平均は2~3か月)
※症状が出ていなければ、検査や治療を行うのは困難です。
検査方法
多くは視診、膣拡大鏡(コルポスコピー)で診断がつくようになります。
このほか、疾患部位の組織を綿棒で採取し、HPVを調べる検査を行うこともあります。
治療
当院では、患部に軟膏(5-FU軟膏、イミキモド 等)を塗布する治療を行います。
外科的治療による切除が必要な場合は、ほかの医療機関を紹介いたします。

毛じらみ

主に陰毛(肛門周囲の毛も含まれる)に吸血性の昆虫である毛じらみが寄生することで、寄生部位に激しいかゆみ(吸血時のアレルギー反応による影響)や不快感な症状などがみられている状態をいいます。

これは性行為によって感染するようになりますが、毛じらみに感染している方の寝具やタオルを介してうつることもあります。

感染経路
性行為、もしくは布団やタオルを介して毛じらみが寄生するようになります。
ただ陰毛から離れた毛じらみは48時間程度しか生きられないので、多くは性行為によって感染し、発症するようになります。
潜伏期間
1~2か月
検査方法
視診で確認できます。
治療
陰毛にスミスリンシャンプーを行うこともありますが、剃毛するのが一番効果的です。